少子高齢化や経済状況の悪化により地方の疲弊が危ぶまれている今、大学の在り方、特に地方の私大への期待と関心が高まっています。

大学には、教育・研究、そして社会貢献という３つのミッションがあります。建学の精神に「全人的自立」を掲げる本学では、専門的な知識・技術の習得とともに、人間的な成長を志向し、社会に貢献できる実践的な力をもった人材の育成をめざし、教育改革を始めとするさまざまな取組みを行ってきました。この度、約10倍という高い競争倍率の中、文部科学省「地（知）の拠点整備事業」に採択されたことは、これまで本学が行ってきた地域との協働的な取組みを全学的・組織的に展開し、地域の活性化に貢献できる人材の育成を格段に充実・進化させてくれる契機になるものと大いに期待しております。

四国大学COC事業『とくしまで学び育てる地域貢献型人材育成事業』は、本学が位置する徳島県の豊かな自然、伝統文化や産業、そして人間味ある人々の暮らしを座学で学ぶだけではなく、学生が実際に地域へ入ることで、地域の実情を体得し、課題とともに眠る宝を見出し、自治体や地域住民と協働で課題解決に向けた取組みを行うものです。これらを推進する核として「四国大学地域教育・連携センター（愛称：SUDAchi推進室）」を開設するとともに、県内２カ所（西部・南部）に学生・教職員の活動拠点、地域住民の生涯学習の場としてスーパーサテライトオフィス（SSO）を開設します。地域に関する教育の充実と自治体・企業や地元住民等との共同研究や課題解決策を模索することで、地域の振興・活性化を促進するとともに、新「あわ学」や「あわ検定（体験型）」を創設し、徳島県の魅力を県内外に発信していきます。

本取組みの推進により、地域教育の一層の充実とともに学生が逞しく成長し、地域・自治体の方々、そして地域自体・経済がより元気になっていくことを期待します。

（「SUDAchi」＝Shikoku University Dream Achievement：四国大学夢実現）