カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

四国大学・四国大学短期大学部

本学では、各学科・専攻の人材養成の目的及び学位授与の方針に掲げる知識・技能などを修得させるために、全学共通科目、専門科目及びその他の必要とする科目を体系的に編成し、講義、演習、実習を適切に組み合わせた授業を開講します。
各学科・専攻(コース)等のカリキュラムを体系的に示すカリキュラムマップを作成し、学びの流れを分かりやすく明示します。
教育内容、教育方法、学修成果の評価については次のように定めます。

教育内容

  1. 全学共通教育
    全学共通教育は、大学・短期大学生としての教養を身に付け、基礎的な知識・技術を学ぶことにより、コミュニケーション力や基礎学力を確実に向上させ、専門教育に向けての基盤作りとなるものです。全学共通科目は、四国大学スタンダード基礎科目、初年次・基礎教育科目、キャリア科目、教養科目、地域連携科目及びグローバル関連科目の6つの科目区分で編成されており、大学は30単位以上、短期大学は12単位以上修得することとなっています。
  2. 専門教育
    専門教育は、各学科・専攻のディプロマ・ポリシーに掲げる知識・能力を修得するため、専門分野の教育内容を順序性を持って体系的に学べるよう編成されています。また、全ての学科・専攻において、授業科目の順序や科目の関連性を表すカリキュラムマップを作成して履修の手引としています。
  3. 免許・資格取得のための教育
    これからの社会での活躍においては、免許や国家資格及び一定の評価を得ている民間資格が有効かつ職種によっては必要不可欠であり、将来の進路を決めるものでもあります。このため、教員免許や国家資格等を円滑に取得できるカリキュラムが編成されています。また、知識の幅を拡げたり、多様な関心や目的を達成するため、他の学科等の授業科目の中から自由に選択履修し、一定数を卒業単位に組み入れる自由科目制度を設けています。
  4. 四国大学スタンダード
    四国大学スタンダードは、本学学生が授業や課外活動など学生生活全般を通して確実に身に付けてほしい3つの力「社会人基礎力」、「自己教育力」、「人間・社会関係力」を核とし、これらを実現するための手段として「日本語による表現力」と「情報処理技術力」を加えて構成されています。それぞれの力を付けるため、全学共通科目にスタンダード関係科目を配置するとともに専門科目の一部の科目を指定し、学生は在学期間を通じて修得できるよう編成されています。
  5. キャリア教育、地域教育
    キャリア教育は、社会人・職業人としての基礎力を育てる科目と職業意識の形成や職業適性の確認などのためのインターンシップ科目で編成されています。また、専門科目もキャリア教育の視点からの教育内容が多く含まれています。地域教育では、これからの地域社会で地域創生を担うために身に付けることが必要なものを体系的に整理して「四国大学地域教育プログラム」を作成しています。このプログラムは、大学と地域社会の関係者が協力・協働して地域の課題解決のための知識や技術を身に付けることを目指しており、全学共通科目の地域教育分野、専門科目の地域志向型科目及び自由科目の中の学生の自主的活動を評価する科目で編成されています。
  6. 語学教育(英語、中国語、韓国語、日本語教育)
    国際社会において必要な語学力と知識を養い、異文化でのコミュニケーション力を養成することを目的として編成されています。また、英語以外に中国語、韓国語の授業も開設しています。さらに、外国人留学生のための日本語教育では、確実な日本語能力を付けられるよう授業科目が編成されています。

1.教育方法

  1. 講義、演習、実習
    全学共通科目及び専門科目では、教育内容や学生の理解度に合わせて講義科目、演習科目、実験・実習科目の組み合わせにより教育を行います。特に、臨地実習は指導教員と臨地指導者から助言・指導を受けながら学修を深めることとなっています。
  2. カリキュラムマップ
    全ての学科・専攻及びコースごとにカリキュラムマップを作成し、提供することにしています。カリキュラムマップは教育課程全体を俯瞰し、科目を学修していく順序、科目と科目の関連性や内容の順序性を表したもので、学修効果が期待できます。
  3. アクティブラーニング
    主体的な学びの力を高めるため、グループワーク、ディスカッション、プレゼンテーションなどを取り入れたアクティブラーニング形式の授業を積極的に取り入れ、学生が能動的に授業と関わることで、教育内容をより深く理解し、知識の定着やスキルの育成が行われます。
  4. 自己教育力シート(自己の成長を記録)
    四国大学スタンダードの「自己教育力」は、特定の授業だけで身に付けるものではなく、在学中の学生生活の多様な活動を通じて、また、指導者や評価者との関わりの中で身に付けていく力です。本学では、学生一人ひとりのために大学のコンピュータ上に学修履歴を記録できるポートフォリオ(自己教育力シート)を作り、授業科目、正課外活動、ボランティア活動、大学行事への参加等を記録し、チューターと情報共有を図る中で成長を続けます。最終的には、卒業年次のゼミ担当教員により総合評価が行われ、自己教育力がより確かなものと自覚できることとなります。

2.教育評価

  1. 学修成果の評価方法
    学修成果の評価方法は、科目ごとのシラバスにおいて具体的に示しています。シラバスでは各授業科目の到達目標を示し、予め定められた成績評価方法により試験等を行い、科目到達度の評価が行われます。
  2. 学修の到達度と評価
    本学学則に定める単位を修得した者には、卒業が認定されます。卒業に必要な単位は、全学共通科目及び所属学科の専門科目(専門必修科目、専門選択科目)を履修して修得します。学位の授与は、卒業要件単位と各学科のディプロマポリシーに掲げる能力、資質を総合的に判断して行われます。

文学部

日本文学科

日本文学科では、豊かな国語力を身に付け、日本文学・日本文化の専門知識を修得し、社会に貢献できる人材を育成するため、次の方針でカリキュラムを編成します。

  1. 教育内容
    1年次では、全学共通科目により社会人基礎力や人間・社会関係力を養いつつ、専門科目の基礎となる日本文学・日本文化・語学及び文章表現法などの知識を幅広く学びます。2年次では、全学共通科目の他、専門科目においても講義や演習を通じて研究、創作の方法を修得し、専門性を高めます。3年次では、少人数教育により専門分野に関わる思考力や表現力をさらに高めます。併せて、教員免許や司書・学芸員の資格に関わる科目により就業力を身に付けます。4年次では、卒業研究において4年間の学修を集大成し、自ら表現し発信する力を修得するとともに、教育実習や博物館実習などにより実践的な就業力を高めます。

  2. 教育方法
    全学共通科目及び専門科目では、講義科目、演習科目、実習科目の組み合わせにより教育を行います。特に日本文学科では、主体的な学びの力を高めるために、グループワーク、ディスカッション、プレゼンテーションを取り入れたアクティブラーニング形式の演習科目を多く設けています。これらの科目は、カリキュラムマップに沿って順次的、段階的に学修します。また、学生一人ひとりのために学修履歴を記録できる自己教育力シートを作り、授業科目、課外活動、ボランティア活動、大学行事への参加等を記録し、チューターと情報を共有しながら学びを確かなものにしていきます。

  3. 教育評価
    学修成果の評価は、科目ごとのシラバスにおいて具体的に示しています。シラバスにおいて各授業ごとの到達目標を示し、予め定められた成績評価方法により試験等を行い、科目到達度の評価を行います。期末試験以外の授業中の小テスト、小レポート、発表、グループワークでの内容等も、評価に含まれることがあります。同一シラバスで複数の教員が担当する科目については、教員間で基準を設定し、客観的に評価します。

書道文化学科

書道文化学科では、文学の内容理解とともに、それを素材とした実用的書写能力と芸術的書道表現能力を段階的に身に付け、広く社会に貢献できる人材を育成するため、次の方針でカリキュラムを編成します。

  1. 教育内容
    1年次では、全学共通科目により社会人基礎力や人間・社会関係力を養いつつ、書写・書道に関する基礎的な知識や技能を修得し、書道に係る歴史、文化の知識を身に付けるだけでなく、日本語学や日本文学、漢文学などの基礎的科目を幅広く学びます。2年次では、書写・書道に関する知識・技能を高め、更に商業書道・デザイン書道分野の書の技法と精神を一般社会で活かす力を修得します。また日本文学についてもより専門的な科目(講読・演習)を履修します。3年次では、少人数授業において専門性を深めるとともに、課題探究力と応用力を身に付け、思考力やコミュニケーション力を磨きます。4年次では、卒業研究において専門性をより高め、併せて就職をサポートする科目により就業力を身に付けます。

  2. 教育方法
    講義・演習・実習などの方法により、カリキュラムマップに沿って教育を行います。多くの授業において、アクティブラーニングの考え方を取り入れた主体的で対話的な学びを実践し、自ら探究する力・創造する力などを養います。特に実習は「展覧会作品制作法」などにより、互いに研鑽し合うことで技法・精神面の成長を図るなど、協働的学修の場となっています。また、大学の書道文化研究センター内の豊富な資料を活用したり、学外の博物館と連携した指導を行うことで鑑賞眼を高めます。さらに、地域社会での展示活動を推進することで作品制作の意識づけをし、グローバルな視点をもって書道文化を発信する活動を行いながら幅広い表現力を身に付けていきます。

  3. 教育評価
    学修成果の評価と到達目標は、科目ごとのシラバスにおいて具体的に示しています。予め定められた成績評価方法により試験等を行い、科目到達度の評価が行われます。

国際文化学科

国際文化学科では「国際的な感覚や視点」「コミュニケーション能力としての確かな英語力」「知識や技能を社会で活かす力」を身に付け、広く社会に貢献できる人材を育成するため、次の方針でカリキュラムを編成します。

  1. 教育内容
    1年次では、全学共通科目の四国大学スタンダード科目や初年次基礎科目と連動させながら、4年間の学びに必要なアカデミックスキルの修得を目指すとともに、グローバルな視点で世界の文化や歴史を理解するための基本的知識及び基本的な英語4技能を身に付けます。2年次では、論理的思考力や豊かな表現力の養成に力点を置き、より深化したアカデミックスキルの修得を目指し、同時に発信力やコミュニケーション力としての英語力を身に付け、円滑な専門領域への導入を図ります。また原則全員参加の海外での語学研修により、異文化理解を深め英語運用能力を高めます。3年次では、自らの興味や関心に基づき主体的に選んだ「専門ゼミナール」を中心に、ディスカッションやプレゼンテーションなどで学びを広げつつ、各自のキャリアデザインを形成するための専門性を高めたり、インターンシップを取り入れた科目等で就業力を身に付けます。4年次では、4年間の集大成であり全学的な取り組みである学びの記録「自己教育力シート」の最終評価に繋がる「卒業研究」において、専門領域の知識や技能の発展・深化を図りながら、同時に地域社会や国際社会で貢献できる力を身に付けます。

  2. 教育方法
    学年ごとの「自己教育力シート」への記入や「四国大学スタンダード」などの全学的な取り組みと学科での専門教育を緊密に連携させ、カリキュラムマップの中での科目の位置づけを意識しながら授業を行います。講義・演習など授業形態に関わらず、全体的に教員と学生の双方向的な授業を展開し、グループワーク、ディスカッション、プレゼンテーションなどのアクティブラーニングの手法を多く取り入れ、クリティカルで論理的に考える力や表現する力の養成を目指します。ネイティブの教員の授業は基本的に英語で行われます。英検・TOEIC等の外部試験への学生一人ひとりの取り組み状況などを全教員が情報共有し、国際語としての英語力の向上を目指し、継続的にサポートします。学生一人ひとりが主体的な学びの習慣を身に付けられるよう、授業の事前事後学修(予習・復習)の指導を強化し、さらにeラーニング等での自主学修を促します。

  3. 教育評価
    小テスト、期末テスト、レポート、振り返りシート、プレゼンテーション、グループワークでの貢献度などで学修成果を測定します。同一シラバスで複数の教員が同時展開する科目(「基礎ゼミナール」など)は、教員間で評価基準などを細かく設定し、評価の信頼性・客観性・公平性・透明性の向上を図ります。プレゼンテーションを行う科目等において、学修の到達度を測定するルーブリックを活用します。

経営情報学部

経営情報学科

経営情報学科では、企業経営、公共経営の専門知識と情報処理能力を兼ね備え、課題の発見と解決方法を導き出し実践できる人材を育成するため、次の方針でカリキュラムを編成します。

  1. 教育内容
    1年次では、全学共通科目の四国大学スタンダード科目などの修得とともに、4年間の学修の基盤となる経営学・会計学・経済学・情報学関連及び地域に関する基礎知識を身に付けます。2年次では、全学共通科目の修得とあわせて、各コースの専門知識を学修するとともに、少人数のゼミナールによりマネジメント能力、情報通信技術やコミュニケーション力など社会人としての基礎的なスキルを身に付けます。3年次では、各コースの専門性を深めるとともに、社会で実践する力を修得します。4年次では、卒業研究において4年間の学修を集大成し、実社会で求められる目標・課題設定力及び課題解決能力を修得します。

  2. 教育方法
    講義に加えて、各コースあるいは各ゼミで基礎知識の修得を徹底するとともに、地元企業や地方自治体、地域住民と連携して実践的な教育を行います。

  3. 教育評価
    学修成果の評価は、期末試験をはじめ、課題の報告や発表、卒業研究の執筆と発表などを通して、総合的かつ多面的に実施します。特に、自主性と自らの創意工夫を高く評価することとします。

メディア情報学科

メディア情報学科では、社会で役立つメディア情報の知識と情報処理能力を兼ね備え、さらに実践的なビジネススキルを身に付け、社会に貢献できる人材を育成するため、次の方針でカリキュラムを編成します。

  1. 教育内容
    1年次では、全学共通科目の四国大学スタンダード科目などの修得とともに、専門科目のコンピュータとインターネット等の情報リテラシーを修得し、ビジネスに活用するための基礎的知識を身に付けます。2年次では、全学共通科目の修得とともに、専門科目の演習や実習を通じてeビジネス、メディアデザイン、情報システムの専門的知識・技術を身に付け、プレゼンテーション力やコミュニケーション力を修得します。3年次では、専門科目の各コースの専門性を深め、地域社会の課題を解決するためのスキルを実践的に修得します。4年次では、専門科目のプロジェクト演習や卒業研究において4年間の学修を集大成するとともに、実社会で求められる応用力を修得します。

  2. 教育方法
    講義や演習とともに、プロジェクトベースラーニング(一部アクティブラーニングを含む。)を踏まえたコース毎のプロジェクト演習や地域の題材を踏まえた卒業研究で、より実践的な教育を行います。

  3. 教育評価
    学修成果の評価は、期末試験をはじめ、課題の報告や発表、卒業論文の執筆と発表などを通して、総合的かつ多面的に実施します。特に、自らの自主性と創意工夫を高く評価することとします。

生活科学部

人間生活科学科

人間生活科学科では、教育・保健医療現場や企業・地域社会で必要な専門的知識と技術を身に付け、社会に貢献できる人材を育成するため、次の方針でカリキュラムを編成します。

  1. 教育内容
    1年次では、全学共通科目により社会人基礎力や人間・社会関係力を養いつつ、4年間の学修の基礎となる生活科学の基礎的な理論や心理学、デザインの基礎を身に付けます。2年次では、各コースの専門基礎を学修し、コミュニケーション力、カウンセリング力及びデザインに関する表現力・実践力を身に付けます。3年次では、各コースに係る専門知識を高めるとともに、少人数のゼミを通じて自らの課題を探究する力を修得します。4年次では、卒業研究・制作において4年間の学修を集大成するとともに、実社会において必要な課題解決能力やデザイン分野で活躍できる力を修得します。

  2. 教育方法
    実習形式の授業を多く取り入れ、グループワークや学生自ら学ぶアクティブラーニングの方法を取り入れた教育を実践します。

  3. 教育評価
    学修成果の評価は、科目ごとのシラバスにおいて具体的に示しています。シラバスでは各授業科目の到達目標を示し、予め定められた成績評価方法により筆記や実技試験等を行い、科目到達度の評価が行われます。なお、コミュニケーションデザイン、フィールド研究等でルーブリック評価を導入します。

健康栄養学科(令和4年度以降入学生)

健康栄養学科では、食を通じて人々の健康の保持増進に資する栄養マネジメント、スポーツ栄養およびフードデザインに関する知識と技能を身に付けるため、次の方針でカリキュラムを編成します。

  1. 教育内容
    1年次では、全学共通科目により社会人基礎力や人間・社会関係力を養いつつ、4年間の学修の基盤となる基礎教育科目を学ぶとともに、食と健康に関する基礎学力を身に付けます。
    2年次では、食と健康に関する専門知識を高め、コース別に将来の目標に沿った専門性を身につけることにより、専門職に必要な資質を高めます。
    3年次では、各コースの専門性を深めるとともに、臨地実習等を通じて専門職に必要な体験と知識の応用力・実践力を身に付けます。
    4年次では、各コースの専門性を卒業研究等につなげ発展させることにより、食と健康に関連する多様な分野で社会に貢献できる管理栄養士としての総合力を身に付けます。

  2. 教育方法
    教育内容や学生の修得度に合わせて講義科目、演習科目、実験・実習科目を組み合せて段階的、体系的な教育を行います。1年次後期からコース別の学びに加え、3年次からは臨地・校外実習において学内指導教員と臨地指導者から助言・指導を受けながら学修を深めます。
    科目と科目の関連性や内容の順序性を表したカリキュラムマップを作成・提供することで、学修の順序や関連性を認識し、学生自らが学修の振り返りをできるようにしています。
    複数の専門科目にまたがって思考・判断する力及び問題を解決する力を身に付けるため、3年、4年次に総合力を育成するための科目を設けています。
    国家試験受験対策として、講座や模擬試験等を実施します。

  3. 教育評価
    学修成果の評価は、科目ごとのシラバスにおいて具体的に示しています。シラバスでは各授業科目の到達目標を示し、予め定められた成績評価方法により筆記や実技試験等を行い、科目到達度の評価が行われます。

管理栄養士養成課程(令和3年度以前入学生)

管理栄養士養成課程では、食を通じて人々の健康の保持増進ができる知識と技能を身に付けるため、次の方針でカリキュラムを編成します。

  1. 教育内容
    1年次では、全学共通科目により社会人基礎力や人間・社会関係力を養いつつ、4年間の学修の基盤となる基礎教育科目を学ぶとともに、食と健康に関する基礎学力を身に付けます。2年次では、食と健康に関する専門知識及び専門職に必要な資質を高めます。3年次では、臨地実習等を通じて専門職に必要な体験と知識の応用力・実践力を身に付けます。4年次では、卒業研究等を通じて人々の健康の保持増進に努め、社会に貢献できる管理栄養士としての総合力を身に付けます。

  2. 教育方法
    教育内容や学生の修得度に合わせて講義科目、演習科目、実験・実習科目を組み合せて段階的、体系的な教育を行います。特に、臨地・校外実習は学内指導教員と臨地指導者から助言・指導を受けながら学修を深めます。科目と科目の関連性や内容の順序性を表したカリキュラムマップを作成・提供することで、学修の順序や関連性を認識し、学生自らが学修の振り返りをできるようにしています。複数の専門科目にまたがって思考・判断する力及び問題を解決する力を身に付けるため、3年、4年次に総合演習Ⅰ・Ⅱの科目を設けて総合力を育成します。国家試験受験対策として、講座や模擬試験等を実施します。

  3. 教育評価
    学修成果の評価は、科目ごとのシラバスにおいて具体的に示しています。シラバスでは各授業科目の到達目標を示し、予め定められた成績評価方法により筆記や実技試験等を行い、科目到達度の評価が行われます。

児童学科

児童学科では教育・保育に関する知識と技術を身に付け、豊かな人間性と実践的指導力を備えた小学校・幼稚園教員及び保育士を養成するため、次の方針でカリキュラムを編成します。

  1. 教育内容
    1年次では、全学共通科目により社会人基礎力や人間・社会関係力を養いつつ、小学校・幼稚園教員及び保育士に必要な基礎的知識と技能を身に付けるとともに、保育の現場を体験します。2年次では、小学校教員を目指す児童教育学コースと保育士や幼稚園教員を目指す保育学コースにおいて教育・保育に関する基本的理論や教科・領域の専門的知識と技能を修得します。また、保育学コースでは、観察参加実習を通じて基礎的な実践的指導力を身に付けます。3年次では、各教科・領域の指導法を学修するとともに、教育・保育の現場での実習及び学習ボランティアや子育て支援ボランティアを通じて実践的指導力を身に付けます。4年次では、卒業研究や教職・保育実践演習を通じて情報収集や分析力、表現力、コミュニ―ケーション力を養うとともに、教育・保育実習で実践的指導力を高めます。

  2. 教育方法
    教育内容や学生の理解度に合わせて講義科目、演習科目、実習科目の組み合わせにより授業を行います。特に授業では、次のような教育方法上の工夫を行います。
     ①授業内容の問題形式による提示、
     ②教育や保育の実際を知るためのDVD教材の活用
     ③子どもとの体験・活動の提供
     ④学生による意見発表及び討論の時間の確保
     ⑤出来るだけ学生にとって身近に感じられる事例の提示
     ⑥学修記録や振り返りシートなどのeポートフォリオの活用

  3. 教育評価
    授業態度(事前準備や積極的な取り組み)、提出物、レポートの内容、筆記試験の成績などを通して専門的知識や技能の修得状況を総合的に評価します。また、演習や実習科目では、作品や演奏、模擬授業・保育、学習指導・保育指導案の作成など実践的指導力を重点的に評価します。小学校・幼稚園教諭及び保育士を養成するために知識や技能、理解力だけでなく、授業態度や意欲、表現力、コミュニケーション力などの人間性及び実践的指導力といった多面的な観点から評価を行います。

看護学部

看護学科

看護学科では、「看護」を人の健康レベルを高めることを目的として、「環境」と「人間」の双方に働きかける営みと捉え、看護を実践する上で、専門的な知識・技術、系統的な思考及び豊かな人間性を身に付けるため、次の方針でカリキュラムを編成します。

  1. 教育内容
    1年次では、看護学を学ぶものとして必要な人間と健康に係る基礎知識と看護の基本技術を身に付けるとともに、全学共通科目及び人間と健康、環境と健康、看護の基本といった看護の基礎となる科目を配置しています。臨地実習では生活者や患者の環境の理解とコミュニケーション力を基本に対人援助技術の基礎的な知識・技術を修得できるようにします。
    2年次では、看護に必要な基礎的知識・技術の修得を可能にするために、専門基礎科目を学修するとともに、健康の保持・強化・修正・保護に関する知識と技術を修得できる科目を配置しています。臨地実習では、コミュニケーション力を活用し、患者の権利を尊重することや情報の取扱いに関する理解のもとに具体的援助方法を体験し、看護の役割について考えられるようにします。
    3年次では、病院や地域で生活する様々な健康レベルの人々への援助について演習を通して学び、領域別看護学実習において看護の専門性を探究し、各専門領域における看護の知識と技術を修得するための科目を配置します。特に、超高齢社会に向けた地域包括ケアに対応できるために、各専門領域の臨地実習では、コミュニケーション力を深化させ、社会における看護の役割を自覚し、多職種との連携について関心を深め、チーム医療の重要性についても気づけるようにします。4年次では、看護学総合の科目である「総合実習」、「応用看護技術」、「看護研究」において、4年間で修得した専門的な知識・技術・思考力とプレゼンテーション力や自己教育力を統合させ、看護者としての専門性と自立性を養うとともに、看護学を生涯学習の視点で捉え、社会に貢献できる力を身に付けます。

  2. 教育方法
    看護学の学修は、講義、演習、実習と深化させ、実際の対象者との関わりを通して具体的に援助のあり方について考えられるように工夫します。
    学生自身による主体的な学修を支援するために、講義、演習、実習の全ての段階で、事前学修、主体的な実践、実践後のリフレクションと事後学修を取り入れます。
    講義、演習科目の多くで、高機能シミュレーションモデル人形等のICT機器の活用やアクティブラーニングを取り入れ、主体的な学修になるように計画、実施しています。
    各領域の学内演習と臨地実習では、基礎看護技術の経験状況と到達段階を自己評価できるように、共通の看護技術体験記録の用紙を用いて記録し、学内演習と臨地実習に関わる教員の誰もが確認できるようにポートフォリオを活用しています。
    看護師免許、保健師免許、助産師免許取得のための国家試験受験対策として、合格に必要な知識が修得できているかどうかを確認するための模擬試験や各領域の講座を計画、実施します。
    各学年に少人数形式で実施する科目を配置し、学生一人ひとりに応じた学修支援を行います。
    ポートフォリオにより学生の看護職者のイメージを明確にし、それを各学期の面接で活用して学修への取り組みの動機づけに用いています。

  3. 教育評価
    各学年の前期・後期の成績発表に合わせて、チューター教員は学生とともにGPA値を確認し、一定レベルを満たしていない場合は、個別に自己の学修状況を振り返る機会にします。
    各学年の後期終了時には、自己教育力シートへの記載状況、ポートフォリオを用いた学生個々の取り組みの振り返り、各領域で実施している看護技術経験状況を総合的に評価します。
    4年間の学修成果は、卒業に必要な単位の修得状況と、「応用看護技術Ⅰ(看護技術の統合)」及び「応用看護技術Ⅱ(臨床判断能力の統合)」を通した基本的な知識と臨床判断能力と卒業時基礎看護技術到達状況、「看護研究Ⅰ(計画書作成)」及び「看護研究Ⅱ(論文作成)」等で総合的に評価します。

四国大学短期大学部

ビジネス・コミュニケーション科

ビジネス・コミュニケーション科では、ビジネスの各分野で必要な社会人としての基礎力及びビジネス等の実務能力を身に付けるため、次のような方針でカリキュラムを編成します。

  1. 教育内容
    1年次には、日本語能力とIT能力学修を含む全学共通科目を受講し、一般教養を幅広く身に付けます。各コースの専門科目では、ビジネス社会の基盤となるキャリア教育及びビジネス・情報処理の基礎知識を修得するとともに、各コースが目指す検定・資格などの取得に向けた専門的知識を身に付けます。また1年次・2年次にわたり、地域創生人材育成(公務員講座)や地域志向型の専門科目を配置します。2年次には、様々な専門科目に加えて、必修専門科目であるゼミナールを通して、ビジネスに有益な実践的学修の機会を準備し、ビジネス社会での実践的な力を修得します。

  2. 教育方法
    講義・演習などの方法により、カリキュラムマップに沿って教育を行います。多くの授業科目において、アクティブラーニングの考え方を取り入れた主体的で対話的な学びを実践し、自ら探究する力・創造する力などを養います。eポートフォリオを活用して、クラス全体で学修情報を共有します。フィールドワークでは、現場でのデータ収集や実践的な研究を行い、学修成果を深めます。

  3. 教育評価
    学修成果の評価は、科目ごとのシラバスにおいて具体的に示しています。試験や課題、クラスワーク等、様々な活動から見た目的達成度の評価をします。

人間健康科食物栄養専攻

人間健康科食物栄養専攻では、人間の健康を支援するための食品や栄養に関する知識・技術を身に付けるとともに、食を通じて、協働して地域社会に貢献できる力を養うため、次の方針でカリキュラムを編成します。

  1. 教育内容
    1年次では、全学共通科目により社会人基礎力や人間・社会関係力を養いつつ、栄養士や食品衛生管理者として必要な食品、栄養、調理の専門基礎知識と実験・実習を通じて講義内容の理解を深めるとともに、実務的な能力を身に付けます。2年次では、修得した専門知識・技術を応用科目で深めるとともに、病院・学校・施設等の現場実習で実践的な能力を身に付けます。また少人数制の卒業研究を通じて自ら計画し実行する能力を身に付けます。

  2. 教育方法
    eラーニングを通して基礎的知識の確実な定着が行われます。また、関連科目間で有機的な連携を図るとともに、実験や実習科目などグループワークを多く取り入れ、協働して学ぶことを通して講義内容を理解し、実践的な能力を養えるよう工夫しています。本専攻の特徴である卒業研究では、地域の課題解決を目標とし学生が主体的・積極的に取り組むことで、発展的に知識・技能を活用する力を養うとともに、協働して地域社会に貢献する力を養います。

  3. 教育評価
    学修成果の評価は、科目ごとのシラバスにおいて具体的に示しています。シラバスでは、各科目の到達目標を示し、試験等を行い予め定められた成績評価方法により到達度の評価を行います。卒業研究では、オーラルプレゼンテーションを含む成果発表を行い、最終的には卒業研究担当教員により知識・技能の活用力、協働力、探究力などを総合的に評価します。

人間健康科介護福祉専攻

人間健康科介護福祉専攻では、高い倫理観を持ち介護福祉士に関する専門的知識と技術を身に付けた専門性の高い介護福祉士を育成するために、次の方針でカリキュラムを編成します。

  1. 教育内容
    1年次では、全学共通科目により社会人基礎力や人間・社会関係力を養いつつ、専門職としての基礎教養を修得します。介護実践の背景にある社会の動向や、その実践の根拠などの基本を学びながら、介護が必要な高齢者や障がい者の支援方法における実技等を学修します。コミュニケーションを中心とした第一段階の実習、介護過程を学ぶ第2段階の臨地実習へと段階的に専門技術を修得します。2年次では、介護福祉士の国家資格取得のための専門的知識・技術を高めるステップアップした科目に取り組むとともに、第3段階の臨地実習にて総合的な介護過程の展開と評価スキルを学び介護福祉士としての実践力を高めます。

  2. 教育方法
    学生の理解度に合わせた講義、演習、実習を組み合わせて行います。臨地実習では、教員と臨地実習指導者から助言・指導を受けながら、学修を深めます。科目全体を俯瞰し、学修の順序、科目と科目の関連性、内容の順序性を表したカリキュラムマップを作成・提供することで、学修効果が上がるよう工夫します。主体的な学びを取り入れ、グループワーク、ディスカッション、プレゼンテーションなどを取り入れたアクティブラーニング形式の授業を積極的に実施し、学生が能動的に授業に関われるようにします。自己教育力シートを活用し、初年次ゼミ、教養講座、ボランティア体験報告などを通し、学生とチューター間でやり取りを行い、学生の更なる学びを深め、学修意欲の向上に繋げられるよう、学生の個別性に配慮した指導をします。

  3. 教育評価
    各実習では、基礎となる授業科目の理解度が、一定の基準に達していることを要件とします。卒業、進級判定、学生個人の学修成果について、客観的データの分析やルーブリックなどによって評価します。また、学生個人の教育評価は、卒業要件単位数の充足、実習における評価、GPAによる判定等に基づいて総合的に行います。

幼児教育保育科

幼児教育保育科では、豊かな人間性と高い専門性を備えた保育者を養成するため、次の方針でカリキュラムを編成します。

  1. 教育内容
    1年次では、全学共通科目により社会人基礎力や人間・社会関係力を養いつつ、保育者として必要な保育・教育に関する基礎理論や技術を身に付けるとともに、実習を通じて保育の実際を体験します。2年次では、保育の内容・方法の専門的な知識や技能を高めるとともに、保育を取り巻く環境について理解を深め、実習を通じて保育の総合的な実践力を修得します。

  2. 教育方法
    講義や演習では、アクティブラーニングやグループワークなどを取り入れ効果的な学びを行います。また、実習などを通して保育の実際を体験的に学び、実習の振り返りやポートフォリオを活用し、実践力を深めます。

  3. 教育評価
    講義や演習、実習などを基礎・基本の定着という視点から総合的に評価するとともに、実習などを実践力の育成という視点から多面的・重点的に評価します。

音楽科

音楽科では、音楽に係る「創造力」、「表現力」及び「実践力」を身に付け、卒業後に幅広い進路選択を可能にするため、次の方針でカリキュラムを編成します。

  1. 教育内容
    1年次では、全学共通科目により社会人基礎力や人間・社会関係力を養いつつ、音楽の基礎理論を学修するとともに、個人指導による実技科目により高い技術力を身に付けます。2年次では、個人指導やキャリア教育を通じて高度な表現力を身に付けるとともに、実社会で活躍できる力を修得します。また、演奏会などの企画・運営・実施を通じて、問題解決能力とコミュニケーション力を身に付けます。

  2. 教育方法
    専攻実技をはじめ、実技系の授業においては専門教員によるマンツーマンレッスンを行っています。またソロ、アンサンブルなど、様々な演奏形態での発表の機会を設け、実践的な体験を通じて演奏成果の向上、他者と協働して達成する力を身に付けます。講義、演習、実習科目においては、少人数制による学生一人ひとりに合わせた学びを中心に、アクティブラーニングの考えを取り入れ、学生が主体的に学修できるようにします。音楽の学びを通して、自分の個性を伸ばし、他者の個性を認め協働する中で、音楽的感性を磨き、音楽を通じて生きる力を養います。

  3. 教育評価
    実技・講義・演習・実習それぞれの科目における到達目標、学修成果の評価については、シラバスに示して、定められた評価方法に基づき到達度の評価を行います。実技試験においては、担当教員だけでなく複数の採点委員により試験を実施し、幅広い視点から公正な評価を行います。

四国大学大学院

文学研究科

文学研究科では、広い国際的視野と日本文化の伝統を踏まえた精神性豊かな知識を基盤とし、精深で高度な学識と研究能力を培い、生涯にわたって教育や研究に携われる専門的職業人の養成及び社会人の再教育等を行うため、次の方針でカリキュラムを編成します。

  1. 教育内容
    日本及び世界の言語・文化・文学・書道・歴史・教育に関する内容を中心に、学際的な視点で幅広い知識や技能・思想を学びます。
    専攻は「日本文学・書道文化専攻」と「国際文化専攻」の2種があり、前者は「日本文学分野」と「書道文化分野」に分かれ、後者は「国際文化・文学」「英語コミュニケーション」「語学教育」の3コースがあり、いずれも修士論文又は特定の課題についての研究の成果の作成を目指します。1年次には、各種授業から知識・技能を高め視野を広げ、各自のテーマに関して計画的に研究を進めます。2年次には、各種授業から得た成果を活かしてさらに研究を進め、口頭試問及び成果発表を実施し、社会への発信力も高めます。

  2. 教育方法
    授業科目は講義・演習・実習を有機的に組み合わせた「特論」の少人数授業が中心で、教員と学生同士のディスカッションやアクティブラーニングを取り入れ、在職社会人も履修しやすいように昼夜開講制とし、必要に応じて遠隔授業にも柔軟に対応しています。修士論文作成は、ゼミ担当教員による2年間の必修の「特別演習」の授業で計画的に進められ、修士論文に替わる課題として、小説・翻訳・書道作品制作と解説発表・英語教材作成等も設定されています。いずれも手厚い個別指導が中心です。学生の研究上の必要に応じ、中国・台湾の大学院との交流プログラムも用意されています。

  3. 教育評価
    各科目の評価は、それぞれの担当によってシラバスで具体的に示し、総合的に実施します。また、修士論文及び特定の課題についての研究の成果の評価は、論文内容とともに公開の口頭試問(書道作品制作課題の場合はその展覧会も含む)によって実施します。各自の課題を広い視野で積極的に研究して高度な知識や技能を身に付け、それを社会で活用・発信する能力を修得しているかについて、評価します。

経営情報学研究科

経営情報学研究科(博士前期課程)では、企業経営、公共経営及び情報の各分野、さらにこれらを融合した分野での研究と教育を通じて、高度の専門的学識と研究能力を有し、視野の広い多方面に適応できる高度な専門的職業人の養成及び社会人の再教育等を行うため、次の方針でカリキュラムを編成します。

  1. 教育内容
    経営情報学研究科(博士前期課程)では、1年次には企業経営、公共経営、公共政策及び情報の各分野、さらにこれらを融合した分野における専門授業科目並びに特別演習を受講することで、深い専門知識と研究を行う素養を身に付けます。
    2年次には、研究に関する指導教員との討論や文献検討を通じて、高度な専門職業人としての幅広い専門知識、技術及び課題解決能力を身に付けます。

  2. 教育方法
    授業は、在職社会人が履修しやすいように昼夜開講制とし、必要に応じて遠隔授業も取り入れています。授業科目は特論と特別演習からなります。特論は全て選択科目であり、自身の専門領域に関係する科目を分野の枠を超えて自由に選択履修できます。特別演習は必修科目であり、研究指導教員の研究指導のもと、個別の徹底した専門領域の研究を遂行し、修士論文の作成につなげていきます。

  3. 教育評価
    科目レベル及び教育課程レベルで以下のように教育評価を行います。
    (1)科目レベルでは、シラバスで提示された成績評価基準に基づいて、学修成果状況を評価します。
    (2)教育課程レベルでは、①単位取得状況による修了要件の達成状況、②修士論文の成果、③研究科所定の免許・資格の取得状況、④専門領域の関連学会等における研究活動成果(研究論文、研究発表など)等について総合的に評価します。

人間生活科学研究科

人間生活科学研究科では、健康で良好な質の高い人間生活実現のために、人間発達と健康生活に関わる専門的かつ学際的知識を持つ高度な専門的職業人の養成及び社会人の再教育等を行うため、次の方針でカリキュラムを編成します。

  1. 教育内容
    1年次は、保健学、児童発達教育学、健康生活科学の3分野のコア科目である「人間発達学特論」「健康生活科学特論」を、分野を横断して学ぶことで健康で良好な質の高い人間生活について考えを深めます。また人間発達と健康生活に関わる専門科目を学修することで、基礎的知識、最新で発展的な情報や技術を修得し、在職社会人においては現職務へのフィードバック等ができるようにします。さらに「特別研究Ⅰ・Ⅱ」では研究課題を遂行するための研究倫理、専門知識と技術、科学的思考力等、あるいは作品の創造・制作方法等を身に付け、修士論文又は特定の課題についての研究の成果(学位論文)作成のための実際を学びます。
    2年次では、3分野の各専門性に合わせてより詳細で高度な学修を行うとともに、他分野科目の履修により視野を広げ、学際的知識を持つ高度な専門的職業人として、社会に貢献できる力を養います。「特別研究Ⅲ・Ⅳ」では、専門分野をより深化させるための研究を展開し、学位論文を完成させます。

  2. 教育方法
    授業は、在職社会人が履修しやすいように昼夜開講制とし、必要に応じて遠隔授業も取り入れています。授業科目は、主体性、実践性、学際性を重視し、「人間発達学特論」「健康生活科学特論」「特別研究Ⅰ〜Ⅳ」を必修科目とし、それ以外は選択科目としています。「人間発達学特論」「健康生活科学特論」は保健学、児童発達教育学、健康生活科学の3分野の教員によるオムニバス方式で実施します。多くの講義・演習は少人数制でアクティブラーニングを取り入れ、専門性に合わせたコースワークを設け、体系的に学び、他分野科目の履修により視野を広げることができます。またストレートマスター(学部卒業者)と社会人との混成となるため、両者間の経験や知識の相互交流により学修効果の向上が見込まれます。「特別研究Ⅰ〜Ⅳ」は、原則として同一指導教員のもとで、2年間継続して各自の研究テーマに従って研究を遂行します。

  3. 教育評価
    各授業科目の成績は、試験、レポート提出等を総合して判定・評価し、大学院修了に必要な単位の取得状況及び「学位論文」で総合的に評価します。学位論文の審査及び最終試験は、3名以上の教員で行い、①養護保健、衛生、心理、子どもの発達・教育、健康保持・増進、栄養、食の安全、芸術等の各専門分野の探究を通して人間生活を総合的に理解できる能力、②家庭、学校、地域社会の質の向上に貢献するための専門知識・能力の修得を総合的に評価します。

看護学研究科

看護学研究科では、高い倫理観と明確な看護観を基盤に、高度な知識・技術に基づく看護を提供することにより、看護の諸現場でリーダーシップを発揮して地域社会に貢献できる高度な専門的職業人の養成及び社会人の再教育等を行うため、次の方針でカリキュラムを編成します。

  1. 教育内容
    1年次は、「看護研究方法論」を必修科目において、看護学分野の実践、教育に共通の看護学の研究方法論について深く学び、共通科目の選択は、興味・関心を尊重し5科目10単位以上を選択することができます。生活支援看護・臨床看護実践開発・助産学の分野の専門性に合わせて、専門科目の各領域の「看護学特論」と「看護学演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」の看護学を体系的に学ぶとともに、各現場の課題解決に向けた看護実践をエビデンスに基づき指導・助言できる能力を身に付け、社会に貢献できる力を養います。これらと並行して、「特別研究Ⅰ・Ⅱ」により指導教員との討論や文献検討を通じて、各自の研究テーマに関して計画的に進めます。
    2年次においては、「特別研究Ⅲ・Ⅳ」で各自の研究課題に従って研究し、修士論文作成又は特定の課題についての研究につなげ、研究成果を論文としてまとめます。

  2. 教育方法
    授業は、在職社会人が履修しやすいように昼夜開講制とし、必要に応じ遠隔授業も取り入れています。専門科目の各領域の「看護学特論」においてエビデンスに基づいた論理的思考による高度な専門的知識の理解と深化をはかるとともに、「看護学演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」において、文献レビューとクリティーク、ディスカッション・実習を用いた学修方法を用い、看護職に求められる明確な看護観と看護課題への探求心、リーダーシップ力を身に付けることができます。
    学位論文等の学修方法・学修過程は、まず修士論文又は特定の課題についての研究の成果作成に当たり、研究対象者への倫理的配慮ができるよう、倫理審査委員会の承認を受けることにより明確な研究倫理観を涵養することができます。さらに、研究計画書発表や中間発表を段階的に設け、ステップを踏んだ学修過程となるよう配慮しています。

  3. 教育評価
    学修成果の評価は、授業中のディスカッションや発表・課題レポート内容を総合的に評価します。修了の要件は、修了に必要な単位の取得状況と、修士論文及び特定課題についての研究の成果発表や論文執筆などを通して、総合的かつ多面的に実施します。特に、専門分野の各領域の看護学における高度な専門職業人として必要な専門知識、技術及び課題解決力の内容が含まれていることを高く評価します。

経営情報学研究科博士後期課程

経営情報学研究科(博士後期課程)では、経営学、経営情報学の分野で、企業経営、会計、租税、公共経営、公共政策、情報システム、メディア情報学の研究に必要とされる知識を身に付け、各分野の研究、さらには他分野に情報技術を応用する学際融合的分野の研究を進めることができる高度な人材を養成するため、次の方針でカリキュラムを編成します。

  1. 教育内容
    経営情報学研究科(博士後期課程)では、1年次には、経営学、経営情報学の各分野における専門授業科目を受講することで、幅広い専門知識と研究を行う素養を身に付けます。また、研究指導教員の助言指導により緻密な研究遂行計画を立て文献検討を行って自身の研究の意義をまとめます。
    2年次には、研究指導教員とのディスカッションや文献を検討しながら研究を遂行し、関連学会において研究発表を行い、それらを学会誌に論文として投稿する等の研究活動を行います。
    3年次には、研究指導教員の指導のもと、研究成果を博士学位論文にまとめ、研究者又は高度な専門職業人としての幅広い専門知識、技術及び課題解決能力を身に付けます。

  2. 教育方法
    授業科目は各分野における特別研究で、自身の専門領域に関係する科目を分野の枠を超えて自由に選択履修できます。一方、研究指導教員の研究指導のもと、個別の徹底した専門領域の研究を遂行し、博士学位論文の作成につなげていきます。

  3. 教育評価
    科目レベル及び教育課程レベルで以下のように教育評価を行います。
    (1)科目レベルでは、シラバスで提示された成績評価基準に基づいて、学修成果状況を評価します。
    (2)教育課程レベルでは、①単位取得状況による修了要件の達成状況、②博士学位論文の成果、③専門領域の関連学会における研究活動成果(権威ある学会における査読付き論文の公刊、学会・機関等における研究論文又は研究発表など)等について総合的に評価します。

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