四国大学「富士正晴全国高校生文学賞」
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この度、本学では、『富士正晴の顕彰』と『高校生の新たな才能の発掘と育成』を二本の柱とした 四国大学「富士正晴全国高校生文学賞」 を創設しました。
創設の目的
富士正晴の顕彰
近代以降、徳島が輩出した著名な作家の一人に、富士正晴が挙げられます。徳島県三好郡山城谷村(現・三好市)の出身で、代表作に『桂春団治』、『豪姫』などがあり、画家、詩人としても多様な作品を残した文化人です。三好市では、2010年から富士正晴顕彰事業の一環として「文芸誌甲子園」をスタートさせ、10年に渡って全国の高校文芸を支援、表彰してきました。
2019年度に一定の成果を得て文芸誌甲子園が終了したことを受け、さらに富士正晴の顕彰活動を発展的に継承するため、四国大学「富士正晴全国高校生文学賞」を創設しました。
高校生の新たな才能の発掘と育成
「富士正晴全国高校生文学賞」の役割のもう一つの大きな柱に、若い世代の新しい才能の発掘とその育成が挙げられます。三好市が主催していた「文芸誌甲子園」時代から本学は事業に協賛し、作品賞にあたる「四国大学学長賞」を表彰してきた経緯があります。高校生の中から文芸文化を担う新たな才能を発掘するとともに、受賞者のその後のさらなる飛躍の後押しもできればと考えています。
なお、今回から始まる四国大学「富士正晴全国高校生文学賞」の各賞受賞(大賞、優秀賞、奨励賞 計10人程度)は、四国大学分野別入試(芸術・メディア分野)の出願要件となっており、本入試を受験し合格した受賞者には、毎年80万円の特別奨学金を4年間給付することとしています。
松重学長のコメント
徳島出身の作家、富士正晴は島尾敏雄らと同人誌『VIKING』を創刊し、戦後の文芸の復興に力を注ぎました。後に県歌を作詞するなど徳島と深いかかわりもあります。本賞は富士正晴の文学的功績を顕彰し、新たな文化の担い手となる若者の文学的才能の開花を促す目的で創設されました。
現在、世界を取り巻く状況はめまぐるしく変化し、未来の予測が難しい社会となっています。そんな時代を生きる皆さんの思いを、文芸作品という形でぜひ表現してもらいたいと思います。
四国大学・四国大学短期大学部学長 松重 和美